「異業種交流会に毎月出ているのに、紹介につながる人に出会えない」——北九州・福岡の経営者の方から多く寄せられる相談です。結論から言うと、紹介を増やす近道は、名刺の枚数を増やすことではなく、紹介の起点になる「キーパーソン」と深くつながることです。

この記事では、2015年からBNI北九州東リージョンのフランチャイズを運営し、約10年で延べ2,000人を超える経営者の方と関わってきた経験をもとに、交流会の会場でキーパーソンを見分ける5つの方法と、出会った後に関係を深める手順を解説します。読み終えたときには、次の交流会で「誰と話すべきか」が具体的に分かるはずです。

異業種交流会の「キーパーソン」とは誰のことか

キーパーソンとは、肩書きが立派な人や大きな会社の社長のことではありません。多くの人と信頼関係を持ち、人と人をつなぐことを自然に行っている人のことです。マーケティングの世界では「コネクター」とも呼ばれます。

人脈には偏りがあります。BNIのチャプターを長く見ていると、メンバー全体の紹介のうち、かなりの割合が2〜3割の「つなぐ人」を経由して生まれていることに気づきます。異業種交流会でも同じで、会場の50人のうち、本当に紹介の起点になっている人は一握りです。

社会学者マーク・グラノヴェッターの研究でも、転職につながる情報は、親しい友人より「たまに会う知人」から届くことが多いと示されています。コネクターは、この「弱いつながり」をたくさん持ち、それを橋渡ししている人です。リファーラルマーケティングで成果を出すには、こうした人とつながることが最初の一歩になります。

キーパーソン(コネクター)を見分ける5つの方法

小倉や福岡の交流会・BNIの朝会で、私が実際に注目しているポイントを5つ紹介します。

北九州の交流会は、福岡市に比べて参加者同士の距離が近く、2〜3回通えば「誰がつなぐ人か」が自然に見えてきます。

キーパーソンと関係を深める3つのステップ

コネクターは多くの人に囲まれているため、「覚えてもらえる人」になる工夫が必要です。

ステップ1:その場で売り込まず、相手の仕事を聞く。売り込みを受け慣れているコネクターにとって、「〇〇さんは、どんな方を紹介されると嬉しいですか?」と聞く人は印象に残ります。

ステップ2:48時間以内に、1対1で会う約束をする。交流会の翌日〜翌々日に「先日のお話の続きを30分ほど聞かせてください」と連絡します。BNIでいうワンツーワン(1対1の面談)です。具体的な連絡の方法は異業種交流会の後のフォローアップ5つの手順で解説しています。

ステップ3:先に自分から1つ「与える」。BNIの基本理念Givers Gain(与える者は与えられる)の実践です。まず相手のお客様になりそうな人をつなぐ、役立つ情報を送る。私の経験では、先に1件の紹介を出した相手からは、3か月以内に紹介が返ってくる確率がぐっと高まります。これが紹介が循環するリファーラル・サイクルの始まりです。

キーパーソン探しでやってはいけない3つの失敗

失敗1:「使える人かどうか」で人を選別する。キーパーソンだけを狙って、他の参加者を雑に扱う人は、すぐに見抜かれます。コネクターは人を見る目が鋭く、そうした人を誰かに紹介することはありません。

失敗2:1回会っただけで紹介を頼む。コネクターにとって、紹介は自分の信用をかけた行為です。信頼が育つ前の「紹介してください」は、かえって距離をつくります。

失敗3:1人のキーパーソンに頼り切る。業種の違う3〜5人のキーパーソンと関係を持つことで、紹介は安定します。

なお、名刺交換中心の異業種交流会では、キーパーソンと継続的に会う機会そのものが少ないという構造的な課題もあります。この点は異業種交流会で成果が出ない理由とBNIとの違いで詳しく解説しています。

まとめ——次の交流会は「1人」に会いに行く

最後に要点を整理します。

今日からできることを1つだけ挙げます。次に参加する異業種交流会・ビジネスイベントでは、「名刺を何枚集めるか」ではなく「キーパーソンを1人見つけて、1対1の約束をする」ことを目標にしてください。その1人が、これからの紹介の起点になります。

「北九州でつなぐ力のある経営者と出会いたい」「紹介が循環する場を体験してみたい」という北九州・小倉・福岡の経営者の方は、ぜひ一度お問い合わせください。BNI北九州東リージョンの各チャプターでは、朝会の見学を無料で受け付けています。人をつなぐ経営者が集まる場を、その場でご覧いただけます。