「異業種交流会に行ったら、後日カフェに呼ばれて投資の話をされた」「名刺交換した相手が、なぜか全員同じ副業の話をしてくる」——北九州・小倉や福岡の経営者の方から、こうした相談を受けることは珍しくありません。結論から言うと、怪しい異業種交流会は、参加する前と参加した直後の5つのサインでほぼ見分けられます。
この記事では、2015年からBNI北九州東リージョンを運営し、約10年で延べ2,000人以上の起業家と接してきた経験をもとに、勧誘目的の会を避ける5つのチェックポイントと、誘われたときの断り方、そして本当に仕事につながる交流会の選び方を解説します。
なぜ「勧誘目的の異業種交流会」はなくならないのか
まず前提として、異業種交流会の大半はまっとうな会です。地域の経営者が情報を交換し、仕事を紹介し合う場は、北九州・福岡の中小企業にとって貴重な経営者ネットワークです。
ただし、「経営者が集まり、初対面で名刺を交換する」という仕組みは、何かを売りたい人にとっても都合のよい場です。特にマルチ商法(法律上は「連鎖販売取引」)や高額な投資・情報商材の勧誘は、交流会やSNSを入り口にするケースが後を絶ちません。国民生活センターも、知人やSNSを通じて誘われるマルチ取引のトラブルについて繰り返し注意を呼びかけています。
私の実感でも、BNIの朝会に初めて見学に来られる方のうち、10人に1人ほどは「以前、別の交流会で勧誘されて嫌な思いをした」という経験をお持ちです。そしてその多くが、「行く前に気づけたはずのサイン」を見逃していました。
サイン1〜3:参加前に見抜ける「主催者・参加費・参加者」
サイン1:主催者の顔と会社が見えない
最初に確認すべきは、誰が、どの会社として主催しているかです。告知ページに法人名・代表者の本名・問い合わせ先が載っているかを見てください。SNSの個人アカウントからのDMだけで案内が完結し、主催者の素性がわからない会は要注意です。まっとうな会ほど、主催者は名前と会社を出して運営しています。
サイン2:参加費の割に「豪華さ」や「懇親会」が目立つ
参加費が無料や1,000円程度なのに、ホテルの会場や豪華な料理が用意されている場合、その費用はどこか別のところで回収されている可能性があります。また、本編が30分で懇親会・二次会が3時間という構成も、個別の関係づくり、つまり勧誘の下準備が主目的であるサインです。費用と中身のバランスは異業種交流会の費用相場と費用対効果の見極め方で詳しく整理しています。
サイン3:会社名を名乗らない参加者が多い
経営者の交流会なのに、名刺に会社名や具体的な事業が書かれていない人、「フリーで色々やっています」「新しい働き方を広めています」と説明する人が何人もいる。これは強いサインです。本業の中身を語れる人が集まっているかどうかは、過去の開催レポートや参加者のSNS投稿から、事前にある程度わかります。
サイン4・5:参加直後に気づくべき「誘い方と話題」
サイン4:会の直後に、目的の曖昧な「個別のお茶」に誘われる
初対面の翌日に「ぜひ紹介したいすごい人がいる」「一度ゆっくりお茶しませんか」と連絡があり、カフェに行くと第三者が同席している。これは典型的な勧誘の流れです。相手があなたの事業について何も質問せず、会う理由が曖昧なまま日程だけを急ぐ場合は、一度立ち止まってください。
誤解してほしくないのは、1対1で会うこと自体は悪くないという点です。BNIでもワンツーワン(1対1の面談)を大切にしていますが、そこではお互いの事業内容・理想の顧客・紹介してほしい相手を共有することが、最初から目的として決まっています。目的がはっきりしているかどうかが、健全な面談と勧誘の分かれ目です。
サイン5:話題が「事業」ではなく「収入」と「成功者」ばかり
まっとうな交流会では、「どんなお客様がいるか」「いま何に困っているか」という事業の話が中心になります。一方、勧誘目的の場では「権利収入」「月収○百万円」「時間の自由」「あの人は30代でリタイアした」といった言葉が繰り返されます。自分の本業の話が一度も深まらないまま時間が過ぎたら、その会はあなたのための場ではありません。
誘われたときの断り方と、やりがちな3つの失敗
サインに気づいたら、「今は本業に集中しているので、そういうお話は結構です」と一度はっきり伝えるのが最も効果的です。理由を細かく説明したり「考えておきます」と濁したりすると、再び連絡する口実を与えてしまいます。
そのうえで、次の3つの失敗には注意してください。
- その場で契約・申込をしてしまう:「今日だけの特別枠」と急かされても、必ず持ち帰ること。連鎖販売取引には特定商取引法によるクーリング・オフ制度があります。万一契約してしまった場合は、早めに消費者ホットライン「188」に相談してください。
- 1回の嫌な経験で、交流会すべてを避ける:勧誘目的の会はごく一部です。一度の失敗で人脈づくりそのものをやめてしまうのは、機会の損失が大きすぎます。
- 「無料だから」という理由で選び続ける:参加費が安い会ほど、別の形で回収する構造になりやすいもの。無料かどうかではなく、仕組みで選ぶ視点が大切です。
まとめ:良い異業種交流会を選ぶ3つの基準
5つのサインを整理します。①主催者の顔が見えない、②費用の割に豪華で懇親会が中心、③会社名を名乗らない参加者が多い、④会の直後に目的の曖昧な個別の誘いがある、⑤話題が収入と成功者ばかり。2つ以上当てはまったら、参加は見送るのが賢明です。
逆に、北九州・福岡で成果につながる交流会には3つの共通点があります。主催者と運営ルールが公開されていること、売り込みや勧誘を禁じるルールがあること、同じメンバーと継続的に会う仕組みがあることです。紹介で仕事を増やすリファーラルマーケティングは、信頼の積み重ねで回ります。一度きりの出会いで売り込む場からは、そもそも紹介は生まれません。
BNIでは1チャプター1業種1名を原則とし、メンバーが守る行動規範を定めたうえで、Givers Gain(与える者は与えられる)、つまり「先に相手へ紹介を出す」ことを基本にしています。一般的な交流会との違いは異業種交流会で成果が出ない理由とBNIとの違いで比較しています。
「安心して参加できて、きちんと仕事につながる場を探している」という北九州・福岡の経営者の方は、ぜひ一度お問い合わせください。BNI北九州東リージョンの各チャプターでは、朝会の見学を無料で受け付けています。当日の流れはBNIの見学で何をするかにまとめていますので、参加前の不安解消にお役立てください。